大人になってよかったよねきっと私

f:id:okashimuze:20151113035904j:image

♪旅に出ると気づかされることがあるよ〜(ハナレグミ

30歳過ぎてからのここ数年、BARというものに行ってみたい熱が自分のなかでじわじわ高まっていた。もっといえば、ひとりでBARで過ごす時間というものへの憧れが募っていた。(※さみしい人だと思わないように)
普段は付き合いの飲み会でもない限り夜の街へ近づくことすらないのに、自分でもなかなかどうして不思議な心境の変化である。

「BAR?行けばいいわー、あるわーたくさん」と言われるかもしれない。まあ実際、宮崎でも何軒か行ってみた。でも、なんか違う。もっと上質で、品のある、大人な空間...。なにが違う?なにと比べて違うのか?

その比較対象として、私の中には「憧れのBAR」像が強烈に存在していることに、いよいよ、気づいた。

サントリー・サタデー・ウェイティングバー AVANTI」という、今はなき東京FMのラジオ番組(1994年〜2013年)。でたーラジオっ子ー。

毎週土曜日、17時〜18時。東京は元麻布にあるイタリアンレストラン「AVANTI」のウェイティングバーで繰り広げられる客同士の「東京一の日常会話」に常連客(教授)が聴き耳を立てる、という設定で、BARの客として来ているゲスト(芸能人や編集者や文化人など)の話を他常連客達の軽口とともにききつつ、合間に流れる音楽(JAZZ系が多かったような)や、氷やシェイカー振る音で演出されるBARの雰囲気を愉しむ、という番組。

実家にいた頃は両親が営む店(ずっとFMが流れてた)や自分の部屋で、一人暮らしを始めてからは車内や台所で、あるときは出掛ける準備をしながら、など、とにかく、”なんとなく”ずーっと愛聴し続けていたわけです。

まだ飲酒することすら知らなかった未成年時代には、「BARでお酒を飲んで、知らない人と会話する、大人の社交」というものがどんなものなのか、想像もつかなかった。

ただ、思えば私はラッキーなことに、飲酒デビュー直後に鹿屋の某Gや宮崎の某鉄砲に出会い「酒の席で仕事の話しかできないようなつまらん大人になるな。アンテナを張って引出しの多い人間になれ」みたいなことは教わってきており(実践できているかは別問題なのが悲しいところ)、旅先で一人ふらり入った赤ちょうちんのカウンターで居合わせた人達と楽しく会話できるようにもなった。

(と、書きながら、「そんなことより、はよいい人見つけて嫁にいけ!」と東大宮の叔母から真顔で突っ込みや心配を頂戴したことを思い出したが、それは一旦置いといて)

ヨルタモリやスナックエリーを観ては、「酒の席における、誰も傷つけない、ともすればくだらない会話って良いなあ、大人って良いなあ、雑談の中にヒントやひらめきはあったりするんだよなあ」などと感じ入ってみたり。

そう。ボーっとしていたが、ふと気づけば30代も中盤に差し掛かるお年頃。
「コンカツ?なにそれ、食えるの?美味いの?」などと悪態ついて好き勝手に自由を謳歌してたらこんな仕上がり。(両親、ほんと、ごめん)

赤ちょうちんも大好きだけど、ちょっと違うベクトルも開拓だ。
そうだ、だって、私が東京で好きなBAR2トップは浅草の神谷バーBLUE NOTE TOKYOじゃないか。このバランス感覚!大事にしてこ!
神谷バーは赤ちょうちんとは違うけど、グルーヴ一緒ってことで宮崎の神谷バーを鉄砲と仮定すると、宮崎のBLUE NOTE もしくはAVANTIを探さんといかん!そうだ!宮崎のAVANTIを探す旅に出よう〜!

ほいで、その旅は意外とすぐ終焉を迎えることになる。

というわけで、前置きがチョー長くなっちゃいましたけど、憧れのBAR「AVANTI」を彷彿させるくらい素敵なBARをみつけちゃったよーという話だったんです今日は。

いや、ここでは敢えて名前は出しませんが、そのBARに行って、私のなかのAVANTIが強烈によみがえってきた、といった方がよかろう。

一人で入るの勇気要ったけど、入って良かったす。細かくは書きませんが、そこのマスターもAVANTIをご存知でした。たぶん、家にまっすぐ帰りたくない時とか(一人暮らしなのに?)ボーッと放電したい時に、ひとりで行くねー。

やー、たのしいねー、大人の階段のーぼるー、だね!

「東京にもあったんだ〜♪」と、むかし福山雅治(妻帯者)が歌っていたけれど、私は「宮崎にもあったっちゃ〜♪」って歌いたいくらい。

ほいで、AVANTIPodcastあるんすね。すげえ時代だよ〜

追伸。
自由を謳歌して楽しんでいるツモリチサトなわたくしでありますが、結婚も別にあきらめているわけではありませんので、親戚友人各位ご安心ください。現場からは以上です。